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ツラウチ

車のタイヤは基本的にタイヤの外面がボディーのホイールアーチ、つまりフェンダーより内側に入っています。ミニバンなど特にタイヤが奥まっていて、よく見ると不自然な感じのする車も有ります。これは日本の気象事情に関係しています。もうお察しかと存じますが、積雪時のタイヤチェーンを装着に干渉しないようにするためにかなり奥まった位置にタイヤが付いているのです。
法律で規制されてそのようになっている訳では有りませんが、チェーン規制が出ると、少なくとも冬用タイヤを装着しないと道路交通法違反となります。その為メーカーはどのようなタイヤチェーンを装着してもフェンダーに干渉しないようにタイヤを奥側にオフセットしているのです。
欧州車や国産車の一部にはフェンダーとタイヤがツライチに近い車が有りますが、そのような車は始めから、タイヤチェーンは使用出来ません、という事を明記して販売されています。

ツライチとツラウチの違いとは?

そのような事情が有るとは言え、純正タイヤがフェンダーより奥側に入っているのを見ると、やはりスタイルが犠牲になっているのが分かります。そこでタイヤを出来るだけ外側に移動する事でスタイルを良くしようという発想になってきます。もうお気づきかも知れませんが、ツライチとは車のボディーのフェンダーの外面とタイヤの外面のラインが一致している状態の事を言います。
関連コンテンツ:ツライチとは?デメリット、やり方を解説

ツライチ

ツラウチ


一方ツラウチというのは、フェンダー外面よりタイヤの外面が内側になっている状態の事を指してそのようにいいます。ではツライチとツラウチのようにどうして分かれているのか、みんなツライチの方がカッコいいのではないか、と思われるかも知れませんが、実際にはそう簡単にツライチにする事が出来ない理由が有るのです。

ツライチに簡単に出来ない理由

タイヤの位置を簡単に移動出来ない理由を知るのに、フェンダーの構造を知る必要が有ります。フェンダーは内側に向かって鉄板が折り返されていて、その折り返した爪と呼ばれる部分には樹脂のカバーがネジやピンで留められていて、厚みとしては1センチ前後は有ります。
ツラウチであれば、フェンダー内側に干渉しない範囲で外側にタイヤを設置すれば良いですが、よりフェンダー外面に近づけようとすると、このフェンダーの厚みが邪魔になります。そのような場合はフェンダー内側のカバーの取り付け方を変えたり、爪を折り曲げたり削ったりしてフェンダー自体の厚みを少なくしていきます。
ではツライチにするとフェンダーに干渉するのではと思われるでしょうが、サスペンションの方式によっては、沈み込むとタイヤに角度が付いてフェンダー内側に入り込むので、その場合はタイヤが干渉しないようになっています。そのようにならない場合はツラウチで対応する事になります。

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